- 含有成分のエフェドリンが交感神経を刺激する→脂肪分解&代謝亢進
- 満腹中枢と食欲抑制中枢の両方に作用する→食欲を落ち着かせる(間食が欲しくなくなる、満腹感が早く来るので暴飲暴食を抑える)
- HOME
- 診療案内
漢方薬を用いる疾患・症状
- 不定愁訴
- 更年期症候群
- 自律神経失調症
- 急性上気道炎
- 便秘
- 疲労・倦怠感
- 食欲不振・栄養状態の改善
- アレルギー性鼻炎
- 胃炎
- こむら返り
- むくみ
- 慢性気管支炎・COPD
- 月経不順・月経困難症
- 膀胱炎・排尿障害
- 頭痛
- めまい
- 気管支喘息
- 過敏性腸症候群
- 湿疹・皮膚掻痒症
- 慢性肝炎
- 関節痛・変形性膝関節症
- 下痢
- 腰痛
- アトピー性皮膚炎
- 認知症
- 糖尿病(合併症)
- 関節リウマチ
- 脳血管障害後遺症
- 高血圧
- 逆流性食道炎
- 腎炎・ネフローゼ
などの疾患・症状など有りましたら、お気軽にご相談ください。
漢方による肥満症治療Q&A
Q1 麻黄剤(越婢加朮湯、葛根湯)にはどのような作用がありますか?
Q2 漢方はどうやって飲むとよいですか?
1日2回空腹時に温かいものと飲む
- 昼と夜の食事の60分以上前に飲む
- 約50~100ccのお湯に溶かして飲む→吸収が速やかになり効き目が良いです。
- 1日2回飲むようにする
大切なのは、決められた1日量を一定期間飲み続けることです。- 食事の60分以上前に飲み忘れた時は食後60分以上あけて飲む
(なお、コレバインを飲んでいる方は、漢方と一緒に飲まないように60分以上あけて飲む) - 忙しくて飲み忘れる場合は、出勤前と退社前に飲む
- 夜勤の場合は、出勤前(夕食前)と退社前(朝食前)に飲む
(夕方18時~朝6時までは食欲を抑え、摂取カロリーを減らすため)
- 食事の60分以上前に飲み忘れた時は食後60分以上あけて飲む
Q3 麻黄剤以外の漢方には、どのような作用がありますか?
- 下剤(桃核承気湯、セチロ、ダイオウ末)
腹部膨満感、便秘を解消し、おなかをスッキリさせます。また、ダイエット中は便秘傾向になるので、これを予防します。 - 利水剤(防已黄耆湯、五苓散、ヨクイニン)
水太り体質(下半身太り、むくみ)を改善します。 - 駆瘀血剤(桃核承気湯、桂枝茯苓丸)
骨盤内臓器の充血を取り、女性ホルモンのバランスを整えて減量をサポートします。
瘀血とは、漢方では血液の流れが滞ることです。西洋医学ではうっ血に近い概念で子宮筋腫、足の静脈瘤などが典型例です。 - 理気剤(大柴胡湯、抑肝散)
イライラ食いなどを抑えます。また、大柴胡湯には脂質代謝改善作用があることが報告されています。
(参考文献:寺本民生, 加藤泰一, 木下誠: 実験的高脂血ラットにおける大柴胡湯の抗脂血作用. 基礎と臨床 20(16):8223-8227, 1986.) - 散寒剤(ブシ末)は代謝を上げます。
Q4 風邪をひいた時は、漢方は休薬ですか?
その通りです。漢方の成分(エフェドリン、カフェイン)と同様の成分(交感神経刺激薬)が風邪薬に含まれている可能性があり、飲み合わせると副作用が出やすくなります。
同じ理由により、喘息で気管支拡張剤や吸入薬を使用する時は、漢方の内服と3時間以上あけてください。
Q5 漢方に副作用はありませんか?
- あります。副作用が出た時には、いったん内服を中止して来院するか、ご連絡ください。
動悸(不整脈)、胃もたれ、下痢、便秘、肝障害などが時に起こります。
このため、診察時に副作用チェックの問診をします。また、肝機能チェックのため、年に3~4回血液検査を行います。
血液検査について…午前来院の場合は、朝食は絶食または軽めに食事を。午後来院の場合は、昼食は絶食または軽めに食事をしてください。(ただし、医師の指示がある場合にはその限りではありません)
上記のほか、不眠、尿閉などがあります。授乳中の場合は赤ちゃんが不眠、下痢を起こすことがありますので、漢方を授乳後に内服するか、授乳の3時間以上前に内服してください。
漢方内服中に妊娠した場合は、いったん内服を中止して来院するか、ご連絡ください。 - 耐性
麻黄剤(越婢加朮湯、葛根湯)は継続すると慣れることがあります。このため、少量から始めてだんだん増量する場合があります。また、瀉下剤(桃核承気湯、セチロ、ダイオウ末)についても同様で、初めの2~3日は下痢をしても、慣れて普通便になることがあります。 - 黄芩によると思われる薬剤性肝障害
防風通聖散、黄連解毒湯などの黄芩含有漢方薬に注意が必要です。
(参考文献:萬谷 直樹他:当院における黄芩含有漢方薬による肝障害の頻度について.日東医誌 Kampo Med Vol.68 No.4 377-381, 2017) - ブシによるトリカブト中毒症
八味地黄丸、牛車腎気丸、ブシ末、アコニンサンなどには、ブシ(附子=トリカブト)が含まれており、強力な温熱、鎮痛作用を有します。その一方で中毒症状が出ることがあります。飲み始めて(または増量後)7日間以内に起こり、動悸、のぼせ、舌のしびれなどの症状があります。
Q6 西洋薬と一緒に飲んでも良いですか?
良いです。ただし、漢方は食前、西洋薬は食後に内服してください。例えば鎮痛剤を使用する場合は、漢方の内服と1~2時間以上あけてください。
また、他院でこれから新しく西洋薬を処方される場合は、漢方を飲んでいることを医師に伝えてください。
Q7 漢方を飲むだけで痩せますか?
痩せられません。毎日暴飲暴食(チョコレート、ケーキ、焼き肉、大酒など高カロリーの飲食物)をしていたら痩せません。
《食事》《運動》《服薬》の三本柱がキチンとできれば健康的なまま肥満改善を目指せます。
- 食事
夕方18時以降は炭水化物(めん類、パン類、お米)はできるだけ控えましょう(炭水化物ダイエット)。野菜、魚、お肉(脂身のないもの)を食べましょう。豆腐、納豆などを多くとりましょう(大豆ダイエット)。 - 運動
ウォーキング、ランニング、水泳などの有酸素運動は体脂肪を燃やします。
忙しい人は筋トレが効率的です。筋肉をつけることは、基礎代謝量を増加させます。階段の昇り降り、腹筋、背筋、腕立て伏せ、スクワットなどを数分で良いですから毎日行いましょう。 - 服薬 1日2回飲みましょう。
Q8 痩せるのにどれくらいの期間が必要ですか?
「急がば回れ」で無理なくじっくり行うのがコツです。
肥満度にもよりますが、おおよそ6~12カ月間で目標体重(1カ月に1~2kg減量するペース)になるのが良いと思われます。目標体重に達したら、漢方を徐々に減量します。漢方の内服を止めても、良い《食事》《運動》の習慣が身に付いていれば、リバウンド(治療を止めると体重が増えて元に戻る現象)を予防できます。
- 体重の壁
5kg刻みで壁(例えば60kgの壁、55kgの壁、50kgの壁)があります。 - 体重測定
毎日体重計に乗って体重測定をしましょう。
Q9 漢方による肥満症治療とダイエットとの大きな違いは何ですか?
漢方による肥満症治療は減量に加えて、例えば冷え性、肩こり、生理不順などの症状が改善し、風邪をひきにくくなる(健康維持・増進)ことが特徴です。